候補の書き方 — 段・列・ブロックの呼び方から
このページには図がありません。盤面の位置は言葉だけで示すので、まず呼び方を決めます。横に並ぶ9マスのまとまりを段と呼び、上から1段目・2段目…9段目と数えます。縦に並ぶ9マスのまとまりを列と呼び、左から1列目…9列目と数えます。太い枠で囲まれた3×3の9マスはブロックで、盤面全体に9個あります。ブロックの位置は「左上」「中央上」「右上」「左中」「中央」「右中」「左下」「中央下」「右下」の9通りで呼び、ブロックの中の位置はさらに上段・中段・下段と、左端・中央・右端で示します。たとえば「左上のブロックの、上段の右端のマス」といえば、盤面の中の1マスがそれだけで特定できます。
印刷して解く紙のナンプレでは、アプリと違って候補は自動で消えません。空いているマスに、1から9のうちまだ消えていない数字を小さく書き込みます。書く場所と順番を決めておくと、あとで見返しやすくなります。おすすめは、マスの左上から右へ、1・2・3…と番号の順に並べて書く方法です。同じ位置に同じ数字を書けば、どのマスでも「3はここ」と一目で分かります。
候補を消すときは、消しゴムで消さずに、数字の上に短い斜線を1本引きます。 あとで「なぜこの候補が残っているのか」を追うとき、消した跡が残っていないと理由を思い出せません。1マスが確定したら、その数字を大きく丸で囲み、残りの候補はまとめて線で消します。この書き方と消し方さえ徹底すれば、以下の手筋はすべて紙の上で再現できます。
唯一候補法 — 候補が1つだけ残ったマスを確定する
空いているマスの候補を書き終えたら、まず唯一候補法(Naked Single)を探します。1つのマスに絞り込んだとき、残る候補が1つだけなら、そのマスはその数字で確定します。
やり方は、そのマスと同じ段・同じ列・同じブロックに、すでに数字が入っているマスをすべて見て、その数字を候補から線で消していくだけです。たとえば、あるマスの同じ段にすでに1・3・5・7が、同じ列に2・8が、同じブロックに4・6が入っていたとします。1から9のうち、この8つの数字を除くと残るのは9だけです。ほかのマスをどれだけ確かめても、このマスに入るのは9しかありません。
1マス確定したら、そこで終わりにしません。同じ段・同じ列・同じブロックにある、まだ空いているマスの候補から、いま確定した数字を線で消します。この消し込みを飛ばすと、次に候補が1つになるはずのマスが2つ以上残ったままになり、「唯一候補法では進めない」と誤解してしまいます。実際は消し忘れです。
隠れ唯一候補法 — マスからではなく数字から探す
唯一候補法で止まったら、次は隠れ唯一候補法(Hidden Single)です。ここが唯一候補法と違うのは、マスからではなく数字から探す点です。
段・列・ブロックのどれか1つを決め、まだ入っていない数字を1つずつ選び、その数字が入りうる空きマスを数えます。空きマスが複数あっても、そのうち1か所にしか入れないなら、そのマスはその数字で確定します。
たとえば右上のブロックに、空いているマスが5つあり、そのうち数字4を候補に持つマスが中段の右端の1か所だけだったとします。中段の右端のマスには、4のほかに1や9が候補として残っていても構いません。4はこのブロックのどこかに必ず入り、しかも入れる場所が中段の右端しかない以上、ほかの候補が何であれ、そのマスは4で確定します。
候補の一覧だけを眺めていても、この手筋は見つかりません。段・列・ブロックを1つ決めて、まだ入っていない数字を主語にして「この数字が入れる場所はどこか」を数える。この探し方に切り替えて初めて見つかります。
ここから先は「確定させない手筋」になる
上の2つは、どちらもマスを確定させる手筋でした。 この2つで動かなくなったら、次は性質の違う手筋に移ります。 その場ではどのマスも確定させず、他のマスから候補を消すだけの手筋です。
候補が減れば、唯一候補法と隠れ唯一候補法がまた動き出します。 上級以上の手筋は、ほとんどがこの働き方をします。 最初のひとつがロックされた候補(Locked Candidates)で、 ナンプレ上級テクニック で、 2つの向き(ブロックから段へ/段からブロックへ)を盤面の位置つきで説明しています。
手が止まったときの見直し手順
3つの手筋を知っていても手が止まるときは、新しい手筋を探す前に、次の順で見直します。
1. 候補の書き漏らし。 空いているマスを1つずつ見て、同じ段・列・ブロックの数字を消し忘れていないか確かめます。1か所でも消し忘れがあると、本当は1つに絞れているマスに気づけません。
2. 消し忘れ。 マスを確定させたあと、同じ段・列・ブロックの候補からその数字を線で消したか確かめます。消し込みを飛ばすと、次に確定するはずのマスが埋もれたままになります。
3. 数字側から探せているか。 唯一候補法だけを繰り返して止まっていないか確かめます。隠れ唯一候補法は、マスからではなく数字から探さないと見つかりません。段・列・ブロックを1つ決め、まだ入っていない数字を1つずつ選んで、入れる場所を数え直します。
4. ロックされた候補を試したか。 ブロックの中で、ある数字の候補が1つの段(または列)に収まっていないか確かめます。ここまでの3つを見直しても動かないときに使う手筋です。
この先の手筋
唯一候補法だけで足りる盤面は初級、隠れ唯一候補法まで使う盤面は中級、ロックされた候補まで必要になる盤面は上級です。ここまでの3つで解けない盤面には、さらに上の手筋が要ります。名前だけ挙げておきます。
候補が同じ2つの数字だけに絞られたマスが2つ組になるネイキッドペア、逆に2つの数字の入る場所が同じ2マスに絞られる隠れペア、これを3つに広げたネイキッドトリプルと隠れトリプルは、いずれも上級の範囲です。段や列をまたいで候補を消すX-WingやXY-Wing、さらに広げたSwordfishは、難問の範囲で使います。
ペアとトリプルを図つきで確かめたい方はナンプレ上級テクニックへ、X-WingやSwordfishまで必要になる盤面はナンプレ難問の攻略へ進んでください。基本の3つを紙の上で使いこなせれば、その先の手筋も同じ土台の上にあります。