上級で行き詰まる場面 — マスではなく列とブロックを見る

このページでは、横に並ぶ9マスを(上から1段目〜9段目)、縦に並ぶ9マスを(左から1列目〜9列目)、太い枠で囲まれた3×3の9マスをブロック(左上・中央上・右上・左中・中央・右中・左下・中央下・右下の9か所)と呼びます。

唯一候補法・隠れ唯一候補法、そしてロックされた候補の入口はナンプレの解き方 基本テクニックで説明しました。そこから先に進むと、空いているマスを1つずつ見ても、候補が2つ以上残ったままのマスばかりが目につくようになります。どのマスも「これで確定」とは言い切れません。

ここでマス1つを見る癖をいったん止め、段・列・ブロックをひとかたまりで見ます。「あるブロックの中で、ある数字が入れる場所はどこに集まっているか」「ある列の中で、候補の組み合わせがまったく同じマスはどれとどれか」。以下の4つの手筋は、この見方に切り替えて初めて見つかります。

ロックされた候補 — Pointing と Claiming

唯一候補法・隠れ唯一候補法だけで止まったら使うのがロックされた候補(Locked Candidates)です。ブロックから段・列へ候補を消す形と、段・列からブロックへ候補を消す形の2つがあり、前者をPointing、後者をClaimingと呼びます。向きが違うだけで理屈は同じです。

Pointingの例。 左中のブロック(4段目から6段目・1列目から3列目)で、数字7を候補に持つマスが、5段目の1列目と2列目の2か所だけだったとします。7はこのブロックのどこかに必ず入り、しかもその場所は5段目に限られています。このブロックの外にある5段目のマス(4列目から9列目まで)からは、7の候補を消せます。

Claimingの例。 8列目で、数字3を候補に持つマスが、右上のブロックに含まれる2段目と3段目の2か所だけだったとします。3はこの列のどこかに必ず入り、しかもその場所は右上のブロックの中に限られています。この列以外にある右上のブロックのマス(7列目と9列目の1段目から3段目)からは、3の候補を消せます。

どちらも、その場でマスが確定するわけではなく、候補が減るだけです。それでも、消えた候補が唯一候補法や隠れ唯一候補法をまた動かすきっかけになります。

ネイキッドペア・ネイキッドトリプル — 消す先は他のマス

ネイキッドペア(Naked Pair)は、同じ段・列・ブロックのどれか1つの中に、候補がまったく同じ2つの数字だけに絞られたマスが2つある形です。

中央のブロック(4段目から6段目・4列目から6列目)の中に、候補が「2」と「9」だけのマスが2つあるとします。位置は5段目の4列目と6段目の5列目で、隣り合っている必要はありません。2と9はこの2マスのどちらかに1つずつ入るので、同じブロックの他のマスの候補からは2と9を消せます。 消す先は、ペアになった2マス自身ではなく、同じブロックの他のマスです。

これを3マス・3数字に広げたのがネイキッドトリプル(Naked Triple)です。ここでの要点は、3マスの候補すべてに3つの数字がそろっている必要はないということです。

上から7段目に、候補が「1・5」「5・8」「1・8」の3マスがあったとします。同じ段の中の3か所で、どのマスも候補は2つしかありません。3マスの候補を全部合わせると1・5・8の3種類だけで、ちょうど3マスに収まります。3つの数字をそろえて持つマスは1つも要りません。合わせてちょうど3種類に収まると分かった時点で、7段目の他のマスの候補からは1・5・8を消せます。 ネイキッドペアと同じで、消す先はこの3マス自身ではなく、同じ段の他のマスです。

隠れペア・隠れトリプル — 消す先はそのマス自身

ネイキッド系とは逆に、数字の側から探す手筋です。ある2つの数字が、同じ段・列・ブロックのどれか1つの中で、まったく同じ2マスにしか入れないなら、その2マスは隠れペア(Hidden Pair)です。

9列目で、数字4と7の入りうる場所を数えたら、どちらも2段目と8段目の2か所だけだったとします。4も7もこの列のどこかに必ず入り、しかも入れる場所は2段目と8段目に限られています。この2マスには4と7のどちらかが1つずつ入ります。そのマスに4・7以外の候補が残っていても、隠れペアだと分かった時点でそれを消せます。 消す先は他のマスではなく、このマス自身です。ここがネイキッドペアとの違いです。

3つの数字に広げると隠れトリプル(Hidden Triple)になります。3列目で、数字1・6・8の入りうる場所を数えたら、3つとも4段目・6段目・9段目の同じ3マスだけだったとします。1も6も8もこの列のどこかに必ず入り、入れる場所はこの3マスに限られています。3マスには1・6・8が1つずつ入るので、残っている1・6・8以外の候補は、隠れペアと同じ理屈ですべて消せます。 3マスの候補欄を見ただけでは気づけません。数字を主語にして、入れる場所を段・列・ブロックごとに数え直したときにだけ現れます。だから「隠れ」トリプルと呼びます。

どの順で探すか — 手間の少ない順に試す

5つの手筋を知っても、盤面のあちこちを行き当たりばったりに探す必要はありません。次の順で試すと、少ない手間で見つかります。

  1. 唯一候補法・隠れ唯一候補法をもう一度確認する。候補の書き漏らし・消し忘れがないかを先に潰します。
  2. ロックされた候補(Pointing・Claiming)。すでに書いてある候補を数えるだけで見つかるので、次に手間が少なくて済みます。
  3. ネイキッドペア。候補がちょうど2つしかないマスだけを探せばよいので、見た目で拾いやすい手筋です。
  4. 隠れペア。数字を1つずつ主語にして、入れる場所を段・列・ブロックごとに数え直す必要があり、ネイキッドペアより手間がかかります。
  5. ネイキッドトリプル・隠れトリプル。3マスと3数字の組み合わせを試すので、この中でいちばん手間がかかり、出番も少ない手筋です。

この順に上から試し、どこかで進んだら1番からまた探し直します。途中の手筋を飛ばして先に進むと、あとで「なぜこの候補が消えたのか」を追えなくなります。

この先の手筋

ロックされた候補・ネイキッドペア・ネイキッドトリプル・隠れペア・隠れトリプルの5つが上級の範囲です。この5つを組み合わせれば、上級までの盤面は最後まで解けます。上級のナンプレはこちらで確かめられます。

この5つでも動かない盤面には、さらに上の手筋が要ります。段や列をまたいで候補を消すX-Wing、候補が2つだけのマスを橋渡しするXY-Wing、X-Wingを3本に広げたSwordfishです。名前と仕組みはナンプレ難問の攻略で説明します。難問のナンプレはそちらから印刷できます。上級までの5つを紙の上で使いこなせれば、その先の手筋も同じ土台の上にあります。